血液は全身を隅々まで巡っている為、様々な情報を私達に教えてくれる貴重な情報源です。そのため、血液を調べることは健康状態を知る上で基本となる検査と言えます。
当院では、血液検査等の結果をできる限り早く患者さんにお伝えできるよう以下の検査を院内で実施しています。結果は電子カルテシステムに迅速に反映するので、適切な対応が可能です。
※院内で実施出来ない検査項目は、検査会社に委託しております。
血液一般検査
血液の血球成分である白血球数や赤血球数、血小板数を計測できます。白血球数は細菌感染の場合に上昇します。当院に導入した血球計測装置は白血球の中の好中球数やリンパ球数も計測することができます。赤血球数や血色素量からは貧血の程度が、血小板数からは異常な血小板の低下がないかが計測できます。
生化学検査
肝機能(ALT(GPT)、AST(GOT)、YGTP、ALP、LDH)や腎機能(尿素窒素、クレアチニン、尿酸)、膵酵素(AMY)、筋酵素(CPK)、糖尿病のコントロール指標(血糖、HbA1c)、電解質(Na、K、Cl、Ca)、栄養状態(総蛋白(TP)、ALB)、炎症反応(CRP、血沈)が評価できます。
検査は採血してから約20分で結果が出ます。
(測定項目が多い場合はそれ以上に時間がかかる場合があります。)
検尿一般検査
尿中に蛋白・糖・潜血・細菌等が出てないか を調べ腎機能や膀胱炎などの診断の一つに役立ちます。
レントゲン検査
胸部レントゲンは肺や心臓など胸部の臓器の形や病変を調べます。デジタルレントゲン装置により、撮影された画像はすぐに診察室のモニターで参照できます。
超音波検査(腹部、心臓、頸動脈、甲状腺、関節、その他)
体の体表から人の耳に聞こえない超音波をあて体内にぶつかってはね返ってきたエコー(こだま)を画像に映し出す検査でエコー検査とも呼びます。
体に害はなく繰り返し行うことができ体のいろんな箇所を見ることができる検査です。
1.腹部エコー検査
主に肝臓、胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などの臓器を観察します。
これにより腫瘍や胆嚢ポリープ、炎症、結石などの異常を発見できます。
2.心エコー検査
心臓の大きさや動きや形、などがわかります。また血流の状態も観察することができ、弁の異常や心不全、狭心症、心筋梗塞等の心臓の病気の発見につながります。
3.頸動脈エコー検査
首にある血管を頸動脈と言います。左右2本の頸動脈の血管壁が厚くなったり狭くなっていないかを観察し動脈硬化がないか調べる検査です。
4.甲状腺エコー検査
甲状腺は首にある臓器です。甲状腺が大きくなってないか内部にかたまり(腫瘤)がないかを調べます。甲状腺はホルモン分泌する大切な臓器です。
このホルモンの分泌が多くなるバセドー病があります。
5.手関節エコー検査
リウマチなどでは関節と関節の間の滑膜が炎症により肥厚し炎症を起こします。エコーでは滑膜が肥厚してないかなどを見て早期のリウマチ診断の為に行われる検査です。また、治療後の経過を見るためにも行われます。
心電図検査
ベットの仰向けになり、両手首、両足首、胸にシールの電極を取り付けし心臓の中で起こっている、かすかな電気の変化を時間(約2程度)を追って記録するのが心電図検査です。この検査で不整脈がないかなどをみることができます。
24時間ホルター心電図検査
胸に数箇所シールの電極を貼り小型軽量機器を装着したまま普段と同じように生活をしていただき、翌日当院で外します。この検査を行うことで胸の症状(動悸や息切れなど)があっても短時間の心電図検査では診断がつかないとき、また自覚症状がなくても心電図検査で不整脈があればその頻度を調べる為に検査が行われます。
※防水タイプの機器もあり入浴も可能です。
24時間自動血圧測定(ABPM)検査
日常生活においてまる一日血圧を定期的に測定する検査です。検査は上腕にマンシェットを巻き、小型の自動血圧計を携帯して(肩から提げるか腰に装着)1日を過ごしていただきます。
1日血圧を記録することで血圧のリズムや変動の様子がわかるという特徴があります。そのため白衣高血圧やお薬がどのように効いているかを見るために使われることもあります
睡眠時無呼吸検査
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が止まったり、低呼吸になる病気の事で、高血圧・狭心症などの合併症を引き起こす可能性が高いとも言われてます。
当院では検査機器を1日自宅に持ち帰っていただき、寝ている間のいびきや呼吸の状態を調べ無呼吸・低呼吸の頻度を調べます。
※もし睡眠無呼吸症候群と診断されてもCPAP(シーパップ)という睡眠時に取り付けする治療法も合わせて当院では行ってます。
血管内皮機能検査(FMD)
動脈硬化は血管壁の硬化から始まる血管の内側にある内皮細胞の機能障害が先に始まります。この血管内皮機能をみる検査し早期の動脈硬化を調べることができます。
骨塩量検査
骨の中にあるカルシウムなどの成分がどのくらいの量あるかを調べます。
カルシウムの量が不足すると骨がもろくなり骨折しやすくなります。
肺機能検査
マウスピースを口にくわえ、鼻はノーズクリップでおさえて口だけの呼吸により肺の呼吸の機能を調べる検査です。肺にどのくらいの量の空気を吸い込めるか、またどのくらいの速さで吐き出すことができるかを調べ気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患、などの診断、治療に行われる検査です。