医療法人清心会 徳山クリニック

人工透析のご案内

透析診療案内表

 

8:30~14:30

13:00~17:30

15:45~23:00

夜間透析のご案内

当院では、仕事と透析治療を両立したい方や社会復帰を目指す方、昼間の時間を有効に使いたい方のために夜間透析を行っています。ご希望の方に透析食も提供しております。夜間透析の時間帯は上記の診療案内表のとおりですが、透析開始時間についてはできるだけご希望に沿うように調整致します。
*夜間透析の受入については、担当医師の判断が必要になりますので事前にご相談ください。

担当医師

血液浄化センター長 知念 さおり
血液浄化センター長
知念 さおり
熊代 理恵
熊代 理恵
徳山 敦之
徳山 敦之
副院長 永吉 奈央子
副院長 永吉 奈央子
院長 徳山 清之
院長 徳山 清之

人工透析について

  • 血液透析とは
  • 腹膜透析とは
  • オンラインHDFとは
  • 透析液浄化について

血液透析(HD)とは

血液透析を行う場合、前腕の動脈と静脈をつないで血液流量を増加させる手術が事前に必要です。(血液流量を増加させた血管シャントといいます。)
血液透析では、前腕の血管に2か所針を刺し、その1か所から体外に導き出された血液は透析器を通り、老廃物と水分が取り除かれてもう1か所から体内に戻ります。体内の尿毒素や水分を目標値に近づけるためにはこの治療が1回あたり約4~5時間必要となり、1週間当たりでは3回の血液透析を受け付ける必要があります。

慢性腎不全で病態の中心にあるのは、主に次の4つです。

  • ①老廃物(尿毒素)などを排泄する障害
  • ②酸、塩基平衡の障害
  • ③体液量(水分量)の調節の障害
  • ④内分泌や代謝機能の障害
  •  

血液透析はこれらの障害をうけた腎臓に替わる働きをする治療法です。

血液透析では、①の障害に対して拡散※1、ろ過※2などにより尿毒素を除去しています。そして正常範囲を超えていた血液のPHなどを改善します。(②)
 また同時に適正体重より増加した過剰な水分をろ過して取り除きます。(③)
④に対しては、血液透析を行うことで造血ホルモンや副甲状腺ホルモンの反応性を改善し、貧血や二次性副甲状腺機能亢進症に使用する薬剤が効果的に作用するよう助けます。

拡散について ※1

 透析器とは透析膜を1万本程たばねて、プラスチックの容器に納めた機械です。膜の内側を血液が流れ、外側を透析液が流れ、血液中の老廃物は濃度の差によって透析液側に移動します。

ろ過について ※2

 透析液側に圧をかけて、血液中の水分を透析液側に移動させ除去します。
膜を通過する物質の除去は、水分の移動に伴って行われます。

 透析を行っている方に起こりやすい合併症として、循環器合併症、腎性貧血、腎性骨異栄養症、透析アミロイドーシスなどがありますが、それぞれの方に最適な血液透析を施行することによって、合併症を最小限に抑えることを目指しています。

参考文献

  • 1)杉野信博:腎不全の臨床・医学書院
  • 2)監修 小椋陽介:透析療法ガイド 医学書院
  • 3)編集 阿岸鉄三:透析入門 医学書院
  • 4)鈴木一之:エッセイで復習する血液透析 ジェフコーポレーション

血液透析(HD)とは

老廃物や水分が除去される理由

血液透析(HD)とは

図1
透析器は、中空糸になった半透過性の膜(透析膜)を1万本程度束ねてプラスチックの容器に納めたもので、中空糸の内側を血液が外側を透析液が流れます。
図2
血液と透析液は透析膜を介して接触しており血液中の老廃物は濃度差のある透析液側へ移動します。例えば、水が入った容器を半透膜でへだて一方に塩を入れると時間が経つにつれ水全体がしょっぱくなります。これは、塩の分子が多い方から少ない方へ広がる拡散現象によるものです。
図3
つまり血液中に溜まった尿素窒素やクレアチニンは、全く含まれていない透析液側に除去され捨てられます。ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの電解質は、血液と透析液の濃度が平衡になるまで移動し調整されます。
 
水分の除去は、限外濾過という方法で行われます。これは、透析液側に陰圧をかけて血液中の水分を透析液側に移動させ除去します。

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連続携行式腹膜透析( C A P D )とは

C ontinuous(連続的に)
A mbulatory(携行可能な)
P eritoneal(腹膜をつかった)
D ialysis(透析)

の略称で、1984年に健康保険で認められてから、急速に普及している在宅医療です。
血液透析では、血液を体外に取り出して機械で血液をきれいにしますが、CAPDは体内の腹膜を利用して24時間連続した透析を行うので最も生体腎に近い治療法といえます。

 腹膜透析とは腹腔と腹膜を使って体内で透析を行う治療です。こちらも事前に腹腔内にカテーテルを留置する手術が必要になります。留置したカテーテルを通して透析液を腹腔内に貯留し、腹膜を通して血液中の老廃物や水分を除去します。
手動で透析液を交換する方法や自動腹膜透析装置という機械を使用する方法などがあり、それぞれの方のライフスタイルや目標とする検査値にあった治療の パターンを設定することができます。

原理

毛細血管が豊富な腹膜に囲まれた腹腔内に透析液を入れて、一定時間溜めている間に腹膜を介して血液中の不要な老廃物や水分を透析液に移行させ血液をきれいにします。約6時間後その液を入れ替えて再び血液をきれいにします。透析液の入れ替えをするために、カテーテルという柔らかいチューブを簡単な手術によって腹部に埋め込みます。カテーテルの、体の外に出る部分はわずかですから、日常生活の妨げにはなりません。

連続携行式腹膜透析( C A P D )とは

操作法

1.排液

 カテーテルに透析バッグのチューブをつないで、腹腔に入っている老廃物を含む液を排液します。透析液を腹腔から排出し、新しい液を注液することをバッグ交換といいます。通常は一日4回行い、1回の交換に要する時間は約30分です。
 バッグ交換は特別に難しいことではなく、医療スタッフの指導を受ければ誰でも行えます。特に、高齢の方や、糖尿病による視力障害、手先の弱い人には、バッグの付け替えを自動的に行う器械もあります。

排液

2.注液

腹腔内の液が全部でたら、新しい透析液を腹腔内に入れます。チューブを外します。

注液

3.貯留中

貯溜している間、自由に活動することができます。

貯留中

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オンラインHDFとは

HDF療法は血液透析(HD)と血液濾過(HF)の良いところを組み合わせた治療法です。HDFにはオフラインHDFとオンラインHDFがあり、更にヘモダイアフィルターと呼ばれるHDF専用のダイアライザーの手前で補液を行う前希釈法と、後で補液を行う後希釈法があります。
オンラインHDFは補充液をオフラインHDFのボトル式の様な補充液ではなく、清浄化された透析液を使用する事で大量に補液と濾過を行うことができ、通常の透析(HD)で抜けにくいとされるアミロイド物質の除去効率も良くなります。
当院では平成13年よりオンラインHDFに取り組んでまいりました。一時中断もありましたが、平成24年度のオンラインHDFの正式認可に伴い、専用機器を用いての再開となり現在に至っております。

オンラインHDFの臨床効果として

  • ・皮膚搔痒症(痒み)
  • ・不眠、いらいら
  • ・透析アミロイドーシスに伴う関節痛
  • ・食欲不振、栄養障害
  • ・レストレスレッグ症候群(ムズムズ足)
  • ・腎性貧血
  • ・低血圧等の透析困難症
  • ・色素沈着

等の改善効果が報告されています。

これら以外に期待される長期臨床効果として
・合併症の予防、生命予後の改善が期待されます。

オンラインHDFとは

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透析液清浄化について

・近年、患者さんの生命予後や合併症の予防に透析液の清浄化の必要性、重要性が当たり前になっています。
当院では透析液清浄化対策として『JMS社製透析液清浄化システム』を取り入れ各ラインのループ化、RO水連続再循環、ROタンク自動洗浄、次亜+過酢酸での洗浄、各箇所にフィルター設置等の対策を行っております。(システム概略フロー図参照)

・透析液の水質を評価する指標にET(エンドトキシン)の濃度と生菌の数があります。

※当院の測定結果は以下の通りです。

  ET EU/ml 生菌 CFU/ml
原水 7.37 EU/ml 0
RO水 検出不能 0
セントラル微ET前 検出不能 0
A原液 検出不能 0
B原液 検出不能 0
循環ポンプユニット 検出不能 0
コンソール 検出不能 0

当院の透析液清浄化システム概略フロー図

装置概要

①K型活水器
給排水管のスケール除去や防止、洗浄効果の向上モジュール膜の劣化予防します。
②透析用水処理装置
水道水中に含まれる不純物を取り除き透析用水を作成します。
③A・B粉末溶解装置
透析液のもとになる粉末を水処理装置で作成した透析用水で溶解しA・B原液を作成します
④透析液供給装置
水処理された透析用水とA・B原液を混合し透析液を作成します。作られた透析液は濃度・温度が適正に管理されベッドサイドの各透析監視装置へ送られます。
⑤微ET
エンドトキシンを阻止するフィルターです。
⑥循環ポンプユニット
透析システム全体の配管をループ状態に循環させることで、水の停滞を防ぎ、よどみなく流れて菌の繁殖を防いでいます。
⑦透析監視装置
清浄化された透析液で透析を行います。
⑧透析液清浄化ループ配管
配管をループにすることで透析液の停滞を防ぎデッドスぺースを無くす事で菌の繁殖を防止します。
⑨UFモジュール・ETRF(精密濾過フィルター)
透析液、又は水処理の各段階で配置されておりエンドトキシンを阻止するフィルターです。

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当院への転院・ご紹介等について

当院への転院・ご紹介等につきましては、以下の担当部署へご連絡いただきます様、お願い致します。

通院の流れ

  • ①外来受診日をご相談させていただきます。
    (その際、現在通院中の透析施設から、診療情報提供書(紹介状)をご持参下さい。)
  • ②外来受診後に担当看護師より転院日程等の詳細をご相談させていただきます。
  • ③自立支援制度(更生医療)等の医療制度についてご相談をお受け致します。

担当部署:血液浄化センター

透析患者食事について

メニューは管理栄養士が作成し、患者さん個々に合わせたお食事をご用意しています。
メイン料理2種類と軽食の計3種類からお好きなメニューをお選びいただくセレクトメニューとなっていています。行事食などもとりいれ、患者さんに季節を感じて頂き、透析中の楽しみとして召し上がって頂けるよう努めています。
また、お食事を常に安全で適温で提供できるよう温冷配膳車(IHカート)54床用を導入して、給食サービスの充実を図っています。

※みそ汁は当院の透析食の基準範囲内での栄養量に準じて提供しています。
※毎日メニューは日替わりとなっております。

温冷配膳車(IHカート)
温冷配膳車(IHカート)
透析食A
例)透析食A
・ご飯
・さわらの菜種焼き
・玉葱サラダ
・みそ汁
・ゼリー
透析食B
例)透析食B
・ご飯
・韓国風肉じゃが
・玉葱サラダ
・みそ汁
・ゼリー
軽食
例)軽食
・おにぎり
・さわらの菜種焼き
・玉葱サラダ
※主菜、副菜は定食の1/2量となります

透析運動リハビリ・栄養サポート

透析運動リハビリについて

当クリニックでは、透析患者さんの筋力の維持・向上、運動耐容能の改善、ADL・QOLの向上を目的に、看護師・臨床工学技士・看護助手・事務職が連携したチーム(チーム名:ティーダ)を中心に、透析中にベッド上で約20分~40分間の透析運動リハビリ(下記運動プログラム)を実施しています。
透析時間が有効に活用できることや、医療者の監視下で安全に行える等の理由から、多くの患者さんが参加されています。

■ 運動プログラム
  • ①呼吸法・ストレッチ
  • ②自重負荷運動
  • ③ボール、チューブを使用したレジスタンス運動
  • ④自転車エルゴメーター(有酸素運動)

定期的に体力測定、In-Body(体成分分析)測定検査等を実施し、結果を分析評価して患者さんと情報を共有することで、透析患者さんがモチベーションを継続できるようサポートしています。

チューブを使った運動 透析体操 ボールを使った運動 自転車エルゴメーター(有酸素運動)

透析患者さんの栄養サポートについて

透析患者の生活の質の維持・向上のため、食事療法、運動療法の重要性が言われています。たんぱく質・エネルギー栄養障害を有する患者が全患者の1/4~1/3に達すると言われており、栄養状態が悪く、多くの合併症を有し、低栄養状態が予後に強い影響を与えることが知られています。また、透析患者の高齢化に伴い、さらに食事管理が難しくなってきています。 そのため、定期的な栄養アセスメント(客観的栄養評価)は特に重要です。
当院、血液浄化センターにおいても、透析患者の食事を含む生活状況が不明瞭な現状にあります。そこで、患者背景の把握、食事状況、患者ニーズの確認、栄養に関する意識、患者へ必要とされる支援内容などを知り、患者さんが食事を愉しみ、正しく食べて透析療法できるようスタッフ全体で栄養アセスメントが可能な支援システムの構築が必要となっています。
当院では、医師、管理栄養士、看護師、臨床工学技士による栄養サポートチーム < チームトライアングルDEN(Dialysis・Exercise・Nutritionの頭文字)> を今回結成し、現在、当センターで行われている運動療法(体操)と同時に栄養サポートなどを行うことで、患者さんの体力づくりの一環とし、患者さんの生命予後の改善を目指しています。

方針:しっかり(正しく)食べて、運動し、しっかり(正しく)透析 を目指す。

透析運動リハビリ・栄養サポート

送迎について

当院で透析を受けられる患者さんを対象として、送迎(ミニバンタイプ)を実施しております。詳細は、下記担当部署へお問い合わせください。
※送迎バスをご利用いただけるのは、自立歩行が可能な方を対象としております。
※地域によっては送迎対象外の区域もございます。

担当部署:血液浄化センター

送迎について

旅行透析について

現在は旅行透析の受付を休止しております。
再開の時期については未定です。

当クリニックでは旅行透析の受入れも行っております。
ベッドの空き状況によりお受けできない場合もございますので、事前にお問い合わせください。
なお、ご予約は一ヶ月前から受け付けております。
TEL:098-875-0350(担当:メディカルクラーク)

当クリニックへの案内地図は『交通アクセス』からご確認ください。

旅行透析について

透析室ご利用案内

1.入室時間

昼間透析 8:30~9:00
夜間透析 15:45~

2.ご持参いただくもの

  • ①被保険者証(国民健康保険被保険者証、健康保険被保険者証、など)
  • ②特定疾病療養受療証
  • ③診療情報提供書、透析記録、検査データなど。

なお、③の透析条件などにつきましては、1週間前までに現在通院中の医療機関よりFAXにてお知らせくださいますようお願いいたします。

※ご希望の方にはパジャマを用意しております。(無料)その他、タオルなど、ご自身で必要なものをご準備ください。
※テレビはイヤホン使用となりますのでご用意ください。
※室内履きへの履き替えをお願いしています。スリッパなどをご用意ください。
※個人用ロッカーを用意しておりますが、貴重品などは自己管理をお願いします。

ご持参いただくもの

3.食事について

ご希望により軽食(1食530円)または定食(1食770円)をご用意いたします。
昼食は透析終了後13時~15時、夕食は18時にお出ししております。
食事ご希望の場合は、予約時にお申し出ください。
なお、お茶は食事と内服時に準備いたします。(給湯器は設置していません)

定食(1食770円)
定食(1食770円)
軽食(1食530円)
軽食(1食530円)